染めない生活

52歳で毛染めを止めました。

「夫の墓には入りません」そう思う女性は多いかも

夫の死後、婚姻関係を解消する女性が増えていると、テレビでやっていました。

その理由は夫の親族。

まさしくこれをテーマにした小説を読みました。

「夫の墓には入りません」(垣谷美雨 中公文庫)。

 

ストーリー

 

44歳の夏葉子は突然、2歳年上の夫を脳溢血で亡くします。

結婚して15年、子どもはなく、決してうまくいっていた夫婦ではありませんでした。

それでもこれで自由に生きられると思ったのに、夫の両親は当然のように嫁としての働きを求めてくるし、亡き夫が知らない女へ送金していたことも明るみに。

また住んでいる地域ならではの、監視されているような周りの目も気になります。

自由になれたはずなのに、息が詰まるような日を送ることになります。

 

ちょっといいなと思える男性と知り合っても、誰かに見られないように気を遣ったり。

 

つぶしてもいい人間

 

夏葉子は、舅姑の老後の世話から、引きこもりの夫の姉のことまで任せられるのではと不安に駆られます。

夏葉子の父は、「おまえはつぶしてもいい人間なんだよ」と言います。

 

夏葉子は子どもの時からしっかりしていました。

おまけに性格もいいとなると、人は遠慮なくモノを頼むようになります。

なんでも言うことを聞いていると、あの人は何を頼んでも断らないということになる。

「つまりさ、「いい人ね」と言われながら、実は便利に使われている。軽く見られてんだ」

と、父に言われ、夏葉子はあまりのショックに言葉を失います。

 

夏葉子のような人は意外に多いのでは。

頼まれたことはちゃんと覚えていて早め早めに処理し、細かなことにも神経が行き届いて気を配ってくれる。

そんな人が身近にいたら、いろんな用事が集まるでしょうねえ……。

 

両親の立場

 

この本も垣谷美雨の他の小説と同じく、ラストは希望のある明るい終わりになっています。

それにしても女の人生、いろいろあるなあと思ったのです、読んですぐは。

 

でもしばらくたつと、夏葉子の舅姑の立場に注目するようになりました。

自慢の息子にわずか46歳で急死されたら、そりゃもう足元の地面が崩れるようなショックだったでしょう。

 

小説の中ではその辺りもうまく書いてあります。

 

女の人生、いろいろありますね。