染めない生活

52歳で毛染めを止めました。

女同士の友情が鬱陶しいような羨ましいような

「あまからカルテット」(柚木麻子 文春文庫)を読みました。

女子中学校のときからの友人四人組の話です。

28歳になった今も仲のいい四人は、それぞれに何か起こるたびに集まり、協力し助け合います。

 

登場人物

 

自宅でピアノ教室をしている咲子、編集者の薫子、大手化粧品メーカーの美容部員をしている満里子、料理ブログが評判になっている由香子。

 

咲子が花火大会でちょっといいなと思う男性と知り合うと(どこの誰だかわからない)、すかさず他の三人が少ない手掛かりを元に男性を探し当てる。

満里子の恋人が飲み屋の料理を絶賛すると、その店を探し出す。

薫子の家の玄関前に置かれたラー油を、誰が置いて行ったのかを調べる。

などなど、恋愛にも仕事にもなんにでも友人たちが入り込んできます。

 

うはー無理だわ、こういう付き合い。なんでもかんでも筒抜けなんて嫌だ。

と私は感じましたが、深い付き合いを好む人にとってはこれが当たり前で、私のような考えは水臭いとなるのかも。

 

リアルに感じられた点

 

料理ブログで有名になり出版の話が舞い込む由香子ですが、「パクリ大好き」などのネットの評判を知って以来、料理ができなくなってしまいます。

ひきこもりのようになった由香子を助けるのは、もちろん三人の友人。

 

好きなことを追及しようと音大を出てピアノ教室を開いている咲子は、四人の中で経済的には自分が一番下であることを気にしています。

ピアノ教室の生徒が激減したためアルバイトしたいのですが、父兄の目があるため近所ではできない、なんてありそうな話。

 

最後の短編「おせちでカルテット」が一番おもしろかったです。

 

料理上手な姑に、立派なおせちを作ってみせると担架を切ってしまった薫子のために、三人はそれぞれ料理を作って大晦日に持ち寄ることになります。

ところが大雪のために友人たちが足止めを食らう中、姑が早々に薫子のマンションに到着してしまい……、というお話。

 

最初はこんな友情なんて鬱陶しいと思っていたのが、読みすすめるうちにこういうのもいいかもと気持ちが変化していくのが不思議。

確かに何かあった時、頼ることのできる関係は心地いいものだと思います。

これだけ仲がいいなら、結婚や子育てがあろうとなかろうと、友情は続いていくかもしれません。

女性同士の友情は、どうしても結婚や子育てなど私生活の変化に影響を受けてしまうので、そうならない関係があるなら羨ましいですね。